祝いの島 スナメリの島 いつも風が吹いてる島

                     〜祝島での3日間〜 2009.9.8〜9.10 

                            (全て携帯で撮った写真なのであまりきれいではないですが)



9月8日(火)


 <清水丸>
大阪駅、朝6:50から青春18切符でゴトゴトと姫路、岡山、広島と揺られて山口県に入る。(広島からが長かった〜)
柳井港駅に2:30着。
そこから定期船「いわい丸」に乗り込む予定が、故障で急きょ島の漁船「清水丸」で行くことに。
朝便(6:30)で病院や買い物に来ていた島のおばちゃん(リュックに大きな風呂敷包み)と乗り込む。 
島外の人間は私一人のようだ。みんなぺちゃくちゃしゃべって明るい。
清水丸の船長さんに「揺れるが大丈夫かいのう。 酔ったら海に吐きゃーええが」と言われる。(ヒョェ〜)



漁船の内部。板張り。「ハイ、姉ちゃんうちわ」と渡される。ここから1時間余りの超スリリングな体験が。
黒潮がぶつかる海。ふわっと浮き上がったかと思うとまっさかさまに落ちてゆく。ジョットコースターの連続。
酔うヒマは全くなし。 床に必死ではいつくばっていたが一度だけ前に滑って余裕のおばちゃんに取り押さえられた。
いきなりの黒潮越えの漁船体験。これから始まる旅の洗礼。 これもまた良し。 また面白し。




祝島に到着。フラフラで写真撮れず。
民宿くにひろさんが「大阪のMさんかいのう」とお迎えに来てくれてた。「いわいの故障は滅多にないけんね。大当りじゃ(笑)」と。
石積みの練塀の道を通りながら宿へ。
事前に買う暇がなくて朝に大阪駅で買った伊勢の名物「赤福餅」をおみやげに。大層喜ばれた。 赤福美味しいもんね。



85歳のおかあさん、フミさん手作りの夕食。
背中の曲がったちっちゃな体でコツコツと作ってくれたのだろう。どれもとても美味しかった!
特にヤズの刺身は格別。柔らかいタコも。ご飯山盛り3杯食べました。 木で熟したいちぢくの甘さに驚く。


お風呂も広くて気持ちいい。
風と虫の声を聴きながらゆっくりつかりました。 メリットと牛乳石鹸がおいてました。


85歳のフミさんが腰をさすっているので気になって居間でマッサージ(按摩)。
「気持ちがええ」「気持ちがええ」・・・ウトウト。^ー^
「こんなの受けたことないけん」と。 実はわたしのほうがものすごく嬉しくて。
小さな体、細い手足。 85年生きて働き通しの体。


くにひろの息子さんが夜の港をいろいろ案内してくれる。
石積みの練塀の蔵を改造した多目的スペースはカフェにもライブ会場にもなる。
昔、まだ5人になる前のオフコース二人を働いてた喫茶店にライブで呼んだ話にはビックリ。
夜、聴こえてくるのは「リーリーリー」という虫の声だけ。








9月9日(水)



  
目が覚めたら4:50。 暗いうちから港に出て散歩。                   一番東側の桟橋をずっと歩いて日の出を待ちました。
朝日で私の全身も黄金色に染まる。


   朝日に輝く祝島の町。



  島はみんな早起き。日の出には行動開始。


  民宿くにひろの外にある昔ながらの井戸。


  島にはネコちゃんがいっぱい。
「年寄りがおらんようになってもうすぐここはネコ島になるけん」と道で会ったおばあちゃん・・。


 
フミさんが作ってくれた朝ごはん。豆腐で和えたひじきが柔らかい!  またご飯3杯。
くにひろさんから「おふくろ、体がえろー軽いって言うてるけん」・・と。 良かった!





  (ブタの顔のマンガつきかご)
くにひろさんが各家庭の生ゴミを集めて回ってブタの世話に行くというので付いていくことに。
農園の氏本さんはすごい人で、農業のアドバイザーで北海道や中国にも出向く。有名な人。
この週も北海道に出張で代わりにくにひろさんがブタの世話を。いい時に来た〜!と思った。


 まずは一番下にいるブタに。 
島の人たちも手に手に大きくなりすぎた野菜を持ってくる。美味しそう。ブタは幸せ者だ。


    
海沿いの道の途中で飼ってる牛に葛の葉を釜で刈ってあげる。葛の葉は牛の大好物。
島のみんなも気付いたときに草刈をして牛にあげるそう。






  
いにひろさんのあとを追って自転車で走る走る〜                     小祝島(こいわいじま・無人島)



 山に少し入ったところの牛さん。ここにも葛の葉を。
ブタも牛も電気柵で外に出ないようにしている。  「どのくらいの電気なのかな?」と触ってみたら衝撃が!  うかつだった・・。



    
左;里芋。  中;日本茜(根が赤い)。  北海道の染織家の人が「日本でもうないと思った日本茜が
こんなにたくさん自生している場所はない」と感動されて、島で滞在して研究するらしい。
右; 山藍。これも日本で自生は貴重で、昔は藍染の原料。島でたくさん育てるプロジェクトも。



  「ほうらエサはこっちだこっちだ」
今年8月に生まれた子豚ちゃんたち。


      
祝島のブタは良いエサ、広い敷地でたっぷり太陽を浴びて泥浴びもし、病気にはならない。
肉の旨さは格別で出荷は東京表参道のフレンチ店と銀座の老舗割烹の2箇所だそう。
大量生産はできないので少ないブタちゃんを丹精込めて愛情も込めて育てています。
8月に生まれた子ブタちゃんたちは島のアイドルです。



自転車で島をグルリと散歩
 
 ぽっかりと小祝島。  ちょっとハワイっぽい。



        
                               これもハワイ(カウアイ島)っぽい。







お昼前に宿に戻りました。 石積み練塀の道。
  





    
  島でただ1件の自動ドア。              ゴマを干している。






    
2階の私の部屋。布団が小さいなあと思っていて謎が解けた。島の人みんな小さい。昔の純粋な日本人なんだ。
真ん中は小さな鏡台。 広い部屋にわたし一人。








  
島のよろずやさんで昼のお弁当(手作りおかずが美味しい!)を食べて部屋でゴロリと横になってたら
フミかあさんに呼ばれた。(按摩をしたからか「先生」と呼ばれる(汗)
降りてゆくと「おにぎり握ったから食べんさい」・・・と。
ごろんごろんした大きなおにぎり。おかあさんの気持ちが嬉しくてウッと泣きそうに。
大きな梅干入り。 弁当食べたあとなのにおにぎり3つ、ペロリと頂きました。(フミさん1つ)
島の米の旨いこと! もっちもっちで甘い。手作りのの辛子漬けや味りん干も美味しい。
フミかあさんの昔の話を聞く。 いろんな話をしてくれることがとても嬉しい。 とてもいい時間。




午後もまた自転車で散歩。

        タコの一夜干(旨!)





   
                                             おぉ、これもハワイっぽいよ。(ハワイ島最南端の黒砂海岸)




      
 島の子供は小学生3人だけ。一番右は小学校です。 いい子たちでじじばばたちは大層可愛がっていて、みんながチビたちのパパラッチ(笑)。









            
 島にはほんとうにネコちゃんが多い。 みんなのほほん。 (左は「なでて〜」と足にまとわりつく)











           
 神社からの帰り道              週に一度開く歯医者。おばあちゃんは歯科助手。
                           このカゴは硬いビニール紐を編んだもので島の定番。    












         









     
自転車で走る走る。 ゆっくりと。












         








      
 夕方の練塀。 宿に帰ってきました。                             宿の2階窓から。 先にお風呂に入らせてもらう。






    
祝島未来プロジェクト班長のくにひろさん。光けんじのがっこう(シュタイナー教育)の合宿の先生も。ネイチャー体験をたくさんさせる。
危険なこともお構いなくさせるそう。  町の子供たちは島での様々な体験で変わっていくそう。
けんじの学校パンフ <上のシュタイナーの言葉> 

=美しいものに驚くこと ほんとうのものを守ること けだかいものを歌うこと 正しいことを決意すること それは人を 生きる目標 正しい行い 安らかな心 あきらかな考えへと導いてゆく そして世界の中 心の奥にあるすべてのものを包む 神への信頼を教えてくれる






 こつこつと作ってくれた2日目の夕飯。天ぷらてんこ盛り。


 木で熟したいちぢく。食べたことない甘さだった  タコの柔らかさといったら





 今夜は別室に布団を敷いて本格的に施術。 足枕には普通の枕を使う。
30分のソフトカイロと1時間のマッサージをする、フミさん爆睡。  私が幸福感に包まれる。
布団をそっときせてから起こさないように。 そぉ〜っとくにひろさんと外出。








くにひろさんとまた夜の散策を。もうひとつの家でハワイのホクレア号が島に来たときのビデオや
TV放送を見せてもらう。感動しました。少し涙。
           

 ホクレア号とハワイから来たカヌーを歓迎する島の神舞のランデブー。    30年の闘いを山口県の方が写真集にして自費出版。みんな若い。胸がキリキリ。











  9月10日(木)最終日

また5時前には目が覚める。
      




      




     





           
ブイに住んでる?黒ネコちゃん             時々現れる。気にしてくれてるのかな。       散歩するばっちゃん。





         
朝の練塀                            散歩。この帽子が欲しいのだ・・       家々にブタにやるための生ゴミが置かれている。






 最後の朝ご飯。山芋甘かった〜。ご飯4杯。










また自転車で出かける。
      








      
  一日3便の定期船「いわい」が着く桟橋                       いろいろお話をしてくれたおばあちゃん・この帽子欲しい。









    

「姉ちゃん帽子ないんけ?真っ黒になってしもうたらもう祝島にはもう来とーないって思うよ」・・・と、帽子を貨してくれた。
最初は「よそ行きの帽子」を貨してくれたが、おばちゃんがかぶってる帽子を所望。「何色がええじゃろが・・」と選んでくれる。
玄関の鏡に映るわたし。 もうすっかり島のおばちゃん。 これでブタの世話に行ったらくにひろさんに「おぉもう島の女じゃ」と言われる。

でも、ほんっと借りて助かった。かなり強い日差しだったから。  ありがと。おばちゃん。
「祝島土産に持って帰りんさい」と言われるが・・いやいや申し訳ない!島の洋品店に買いに行ったが閉まってて残念。今度来た時絶対買おう。







 快晴。


















           
今日も山の上の牛さん2頭は元気に葛の葉食べてます。      この道を登ったら4箇所に、それぞれブタちゃんたちがいます。








      
この子は10月に出産します。 おなかがふくらんでます。       左のブタさんの場所から振り返った景色。










        
8月に生まれた子ブタちゃんたち。 よーく見てたらチビたちそれぞれに性格があります。








    
これが「ソーラー式 電気柵」です。   またぐときはひやひやもんです。







自転車こいで宿に戻ります。  もうすぐ島とお別れです。
























 葛の葉を食べつくしていたので、帰りにまた刈って与えていました。








    
行きは乗れなかった定期船「いわい」。 これで帰る。           島の帽子を買いたかったけど・・・・また今度。  マネキンがたくさん。










      
最後の仕事。
チビブタたちの中でこの子だけが500gの超未熟児で生まれ、踏まれるので一匹だけで氏本さんの家の庭で世話されている。
ちょっと弱弱しいけど可愛い。クリームパンを美味しそうにむしゃむしゃ。わたしもあげた。口の中柔らかかった。
氏本さんが北海道から連れて帰って来た牧羊犬、マキ(利発な優しい犬)が、このチビブタを子供のように観ていた。。マキの目はいい!
このあとチビブタはサッカーボールで遊び、 そのあと、わたしとマキもサッカーボールで真剣にけりあう。汗ダクになった。









     
帰り支度をするために宿に帰ると、フミさんがよもぎ餅を作ってくれていた。
くにひろさんが「マッサージのお礼じゃろう。 久しぶりにおふくろがよもぎ餅を作ったけん食べて帰ったらええが。」・・・・・。

・・・・・・ここでダメ。 ずっとこらえてた涙が一気に溢れてくる。
涙を拭き拭き食べた。  たまらない気持ちだった。  めっちゃ美味しかった。  全部食べた。

島のよもぎは全国から取りに来る人がいるくらいに元気で美味しい。 ペースト状にして冷凍してあるそう。
「香りと色を残すゆで方」が島の秘伝であるので、噛んだ瞬間プーンとよもぎの香りが。色もこんなに濃い。

おじいちゃんも昼ごはんを食べていた。 よもぎ餅とどんべえだった。



  民宿くにひろの国弘フミ子さんと息子さん。 
たくさんたくさんお世話になりました。  「ありがとう」を何回言っても足りないなあ。
また来たい。 またマッサージをしたい。 今度はボランティアで島の仕事をお手伝いできたらな。



フミさんにお礼を言うが泣きじゃくってはっきり言えない。
「泣かいでええよ。また島に来たらええけんね。」
うなずくしか出来なかった。


船着場に行く道も泣いていて、くにひろさんに笑われる。
船が出るまで桟橋に立って見送ってくれました。

きちんとお礼が言えなかった。






さようなら 祝島。  また来ます。









なにもない島。でもわたしが欲しかったものは全てある島。
これから旅はここだけでいい。 ここには全てがある。

たくさんの生きる叡智にあふれた島。

祝島がこころの奥底にあるだけでどっしりと安定し、揺らがず、しあわせです。

祝島との出会いがわたしという人間の色を少し変えてくれました。

祝島は名前のとおりハッピーアイランドです。




*祝島のおとうさんが毎日島の風景を写真で載せています。大阪にいながら島を身近に感じます

*来年公開されるハナブサアヤ監督のドキュメント映画「祝(ほおり)の島」

*来年公開される映画「ミツバチの羽音と地球の回転」(スウェーデンと祝島)





でも・・・・実は厳しい現実もあります。
30年の間、島のお父さんお母さん達は「海を売らんけん!」と原発と闘い続けています。 
1300年間今も続いている神聖な海の祭「神舞」も原発問題で2度中断しました。
みんな30年たって高齢になってますが元気にがんばっています。

島の穏やかな空気と、おじんおばんの明るさ、たくましさ、ユーモラスな部分は
そんな歴史を微塵も感じさせませんが・・・・。


島の抱える現実も知ってもらえたら・・・。
.「原発とはなんぞや?」も知ってもらえたらと思います。→「上関原発について」